自力で健康を目指す天邪鬼

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健康な生体は秩序化されたもの。部分でなく全体をみるホリスティックな視点で健康情報をお届けします。

長時間テレビをみることの悪影響・・・目よりも○○に悪い!

 テレビっ子として育った私がテレビを手放したのが2010年。実家にテレビを譲ってからこれまでの9年間、まったく不自由することはありませんでした。だらだらと無駄な時間を費やすことが減り、本当に良かったと思っています。

 それまでは、起床したらテレビを付け、仕事から帰ったらテレビを付け、寝る直前までず~っと付けっぱなし・・・という感じで、自宅にいて起きている間はスイッチONの状態でした。といっても、必要だから見てたわけではないんです。

 もちろん、好きな番組はあったけど絶対見逃したくないというほどではない。それに、くだらない番組を見てると何となく頭がバカになりそうだし、NHKに受信料を払うのもイヤだし・・・ということで手放しました。


頭が悪くなるのは、勉強時間が減るからだけではない!?

 何となくバカになりそうと言いましたが、これに関連して、アメリカでテレビの視聴時間と記憶力についての調査が行われています。以下、産経ニュースサイトの記事より抜粋します。

 調査は、シカゴやミネアポリスオークランドなど全米各地の18~30歳の男女計3247人を対象に、1985年3月から2011年8月31日までの約25年間の長期にわたり追跡して行った。実験開始時の参加者の平均年齢は25・1歳だった。

 研究チームは調査開始から25年目に、1分間に同じ形の図形をいくつ見つけられるかチェックする認知症テスト「DSST試験」と、文字の意味と色との違いを判別させる「ストループテスト」、そして言語の記憶などに関する検査「RAVLT」の3種類を実験参加者に行った。

 その結果、1日にテレビを3時間以上視聴していた353人(全体の約11%)は、それ以外の被験者よりも記憶力が大きく劣っていた。

 さらに、3時間以上視聴しているうえ、ほとんど運動もしないという107人は、3種類すべてのテストで、それ以外の人に比べて記憶力が半分程度だった。

 このため、ホアン氏は今回の研究結果を受けて、学会誌で「20代半ばに運動をせず長時間テレビを視聴することが、中年に突入してからの記憶力の悪化に関係していることが判明した」と結論づけた。

 この調査ではテレビの視聴時間が自己申告だったことから、結果は疑わしいとつっこむ研究者もいるようです。私は概ね間違っていないと思うんですけどね。長時間テレビを見る時って、座った状態でほぼ同じ姿勢を維持します。すると血行不良や運動不足になることは明らかです。それだけでも、脳に悪影響を及ぼすのは確かではないでしょうか。

 また、テレビを長時間視聴する生活習慣を継続すると、睡眠の質を低下させるという調査結果が出ています。睡眠は大事です。脳では、寝ている間に老廃物の回収が行われることをご存知でしょうか?

 脳神経細胞からは日々多量の老廃物が排出されています。脳内の細胞には大きく分けて神経細胞とそれ以外のグリア細胞の2つがあります。脳は神経細胞とその隙間を埋めるグリア細胞、血管などでぎっしり埋め尽くされています。隙間が狭いため、老廃物の回収を行う脳脊髄液の流れもゆるいのですが、睡眠中になるとグリア細胞が縮んで隙間が広がり脳脊髄液の流れが増加するのです。

 老廃物の回収が滞れば、脳機能への悪影響は明らかです。頭が悪くなるどころか、超不健康で病気になっても不思議ではありません。

 ちなみに手技療法などによる脳脊髄液の循環改善については、以下記事をご参照ください。

okinawanaturop.hateblo.jp

 テレビが睡眠の質を低下させる一つの原因は、テレビが発するブルーライトにあります。ブルーライトの光のエネルギーは非常に大きく、その照射を長時間にわたって受け続けることで、脳はこれから眠る時間ではないと判断してしまうのです。これによって、眠りを促すメラトニンの分泌が行われなくなってしまいます。また、長時間視聴で眠る時間が削られ、短時間睡眠のクセがついてしまうことも問題です。

 さらに東京医科歯科大学の調査によれば、40歳未満の方では、仕事外の余暇時間のテレビ視聴時間が長くなると、寝付きが悪くなると訴える人が増加することが明らかとなりました。別の調査では、寝付くまでの時間が長くなるに従って、ぐっすり眠られたと感じる人の割合が少なくなっていました。寝ている途中で何度も起きるようでは、脳脊髄液による老廃物の回収が効率的に行えないかもしれません。

他にも健康面への悪影響リスクがいっぱい・・・

テレビの見過ぎで目が悪くなるのは常識的に分かりますが、それ以外にもいろんなリスクが潜んでいます。
・死亡率がUPする
・乳幼児の場合は社会性の遅れが出る
アルツハイマー病の発症リスクを高める
・長時間の前傾姿勢でストレートネックになる
・運動不足で肥満になる・骨密度が低下する・呼吸機能が低下する
・男性は、精子が減少する
・テレビを見ながらの独り言でボケる

等々、いろんな危険性が指摘されているようです。

健康面以外だと、
・NHKを見てもいないのに怖い集金人から受診料支払いを催促される
・放送局の都合で選択された(偏った)あるいは誤ったニュースが繰り返し流されることで洗脳されがち
・積極的に考えることをしなくなる

 特に近年、NHK集金人による非常識な取り立てが顕在化しています。

 テレビを持っていない私は、周りから「社会の情報を取れないのはまずいんじゃないの?」と言われたりします。でもそれって逆だと思うのです。テレビ依存の人こそ、偏った情報・限られた情報しか知り得ていないのではないでしょうか?

 いまの若者など若い頃からインターネットに触れてきた人は別ですが、50代以上の年配の方で、かつ、仕事でパソコンを使わない人は、プライベートでもいまだにインターネットを使うことが少なく、情報入手を新聞・テレビに頼っているように感じています。私の住む沖縄は、特にその傾向が強いと思います。

おわりに

 いろいろとテレビの問題点を指摘してきましたが、幼児にとっては、テレビの質の良いコンテンツに触れることで、言語を覚えたり情操教育にもなるかと思います。

 私が幼い頃に見たアニメは「フランダースの犬」「母を訪ねて三千里」「アルプスの少女ハイジ」など、今考えるととても良いものが放送されていました。それを見て感動し心が豊かになったのは確かでしょう。

 また、親御さんにとっては、子どもがテレビに集中することで騒ぐことが減り、自分の時間を作れることでしょう。しかし長時間テレビに子守りをさせるのは、子どもの脳の発達への影響も考えられるので、視聴時間を決めるなどして程ほどにした方が良いと思います。

 視聴制限することで最初は子どもがテレビを見たいと騒いで大変だったけど、子どもと一緒に遊んだり本を読んだりすることが増え、それに慣れたという親御さんもいます。お子さんのいる家庭は、依存しすぎずに有効活用できるとイイですね。

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 一方で大人の場合は、政治的・社会的コンテンツを見る機会が増えます。テレビのそれは非常に偏っていて洗脳される恐れがあります。インターネットの方が、テレビでは知り得ない情報・多様な意見に触れることができます。ということで、即刻手放すことをお勧めします(笑)