自力で健康を目指す天邪鬼

自力で健康を目指す天邪鬼

健康な生体は秩序化されたもの。部分でなく全体をみるホリスティックな視点で健康情報をお届けします。

沖縄県那覇市在住のアラフィフ男性。
東京で10年以上システムエンジニア・プログラマーとしてお仕事をしていた。

2008年に腹痛で検査を受けるも原因不明。
さらに詳しく調べて欲しいと医師にお願いしCT検査をしたところ、腹痛とは関係ない副腎の腫瘍が見つかるという予想外の結果となる。副腎は腎臓の上にあってホルモンを出す重要な内分泌器官。その大きさは通常1cmほどだが4cmまで大きくなっていた。医師は手術をすると言ったが、困惑していたこともあり一旦お断りした。

とりあえず数ヶ月休職して、食生活の改善を試みる。
その頃から、副腎腫瘍の本来の症状である「動悸」が出始める。
駅まで走って電車に乗ると、動悸が出て、その場に倒れそうになるということもあった。

たまに近くの内分泌専門の病院で検査して、食事療法の成果が出ていないかと期待するが、腫瘍の大きさは変わらない。しかし、症状としてはたまに動悸が出る程度であり、割と平穏な日常生活を送っていた。

さらに、健康施設に入って断食したり精神療法を受け、鍼灸師にかかって、ビワの葉温灸を頻繁に受ける。病院に定期的にかかっているわけではないので、効果が出ているか分からない。検査のためだけに病院にかかると気まずい雰囲気になり、容易に検査も受けられない。

2013年ごろになり、徐々に動悸の頻度が増える。
特に、夜、就寝直後に唐突に症状が出ることが増える。

4月10日頃、これまでにない強めの発作症状が出る。
明らかに異常な状況だが、病院にかからずいつもどおりに仕事をこなす。
これが最後通告のようなものだった。

4月23日、就寝直後、猛烈な症状が出る。
激しい頭痛が脈動とともに襲う。頭をかかえ、のたうち回る。
ものすごい不整脈。通常の脈は一定間隔でトントントンと打つが、トン・トトトトトン・ーーーー・トトンって訳分からない感じ。
約20分間で少し落ち着いたが、その後は冷や汗たらたら、身震いしとても寝れる状況ではない。
朝まで一睡もせず、死を覚悟したので、立つ鳥跡を濁さずの感覚で部屋のお掃除をしていた。
会社に行ける状態でもなく、しばらくお休みすることを伝えた。

しかし、こんな状況になっても、まだ病院に行こうとしない。
しばらくさぼっていたビワの葉温灸を断続的に実行。
3日後、今度は日中の休憩中に、また発作が始まった。全く同じ症状だ。
母に足のツボを強く押してもらったが、その程度では効かない。

この日からは、毎日、明確な発作が出るようになってしまった。
そして、この時点に至って、ようやく病院にかかった。
でも、私の天の邪鬼な気質は、まだ医師のすすめる手術を受け入れない。
発作を軽減する薬だけを受け取っていた。

アマゾンの木の皮からとれるタヒボとか紫イペとかいう健康食品に手を出す。
高額で、4ヶ月で普通自動車を買えるくらいの金額を費やす。
これにかなり期待を寄せていた。
これまで以上に厳格な食事療法に取り組む。
福岡で西式甲田療法をするための施設に入り、特別な食事・断食・温冷浴を始める。

しかし、発作は収まらず、薬で症状を抑える生活も数ヶ月経つ。
家族にも会社にも迷惑をかけ、もう限界に達していた。
9月に手術を受けることを決断。

手術前検査で、腫瘍の大きさが6cmまで拡大していることが分かる。
このため、腹腔鏡手術ではなく開腹すると言われた。

9月20日に手術を受ける。HCUといって手術直後の患者が入る高度治療室にて目覚めた。手術は約7時間と、予定より少し長くかかり、また、腹腔鏡で行ったと言われる。

この部屋での時間がとても長く辛かった。
全身、管だらけで身動きできず、周りも似たような患者ばかりで老人が多く、うめき声が聞こえたりひっきりなしにナースコールされたりして、熟睡などできない。
だいぶ寝たなぁと思っても、わずか2~3時間しか経っておらず、とても辛かった。

2日後に一般病棟に移る。少し横になることができるようになる。
3日後くらいから食事とリハビリが始まる。病院食でカツ丼が出てきたことに失笑する。

便秘が酷かったことを思い出す。
食べても全く便通がない。お腹が張っている。レントゲンでもたくさん溜まっていることが分かる。坐薬しても浣腸しても効かない。医師に相談しても「そのうち出る」みたいな感じで、まともな回答がない。

そこで、西式甲田療法で使う「スイマグ」という下剤のようなモノを医師に相談の上つかったところ、ようやく出すことができた。術後、一週間で退院。もちろん全く症状は出ない。入院生活は辛かったけど、手術して良かったと思う。

その後、フェイスブックで生体自然療法家と知り合うことができ、ホリスティックな視点で身体を観ることを勉強させてもらう。身体の構成物質は食事から得られるが、それは単なる原料補給であり、秩序だった身体を作るかどうかは別の要素がある。いまは、氣流体操・脳幹体操・瞑想・呼吸法・頭蓋調整法などで、秩序の乱れた身体をもとに戻す方法を日々模索している。

プロフィール
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