30分の朝日ウォーキングで睡眠障害を改善しよう!
昼夜逆転が治りません。夜に寝ようと思ってもなかなか寝付けず、気づけば朝になることがよくあります。寝る直前になるとなぜか、人生疲れたなぁとかこれからどうしようといった不安に襲われます。そのせいでなかなか寝付けないのだと思います。
また、十分な睡眠がなかなか取れず、大体2、3時間したら目が覚めてしまいます。寝不足で本当に辛いです。ちなみに心療内科で貰った睡眠薬を飲んでるんですが、全く効き目がないです。
どうしたらいいのでしょうか?眠いのに寝れない生活から早く解放されたいです。
あるQ&Aサイトに上記質問が投稿されていました。疲れていたり眠気はあるのに眠れないって辛いです。日中ボーっとして、何かを積極的にやろうという気になれません。そんなことがあっても通常は2~3日で元に戻りますが、もし常態化していれば、しっかりと対策しなければなりません。
では、この質問主さんはどのように対策すべきでしょうか?
ベタですが、結論を先に言えば、日光を浴びて運動することです。そして寝る前にテレビ・パソコン・スマホは控えて、部屋を明るくしすぎないこと。ここで抑えておくべきキーワードがメラトニンです。夜にメラトニンを増やすことで、良い睡眠を得らることができます。以下で、メラトニンについてお勉強してみましょう。
光刺激とメラトニン
夜に眠くなるのは、脳の松果体から分泌されるメラトニンというホルモンが増えてくるからです。そしてメラトニンの量は、目から入る光の量に関係しています。
目→視神経→視交叉上核→上頚部交感神経節→松果体のように光の刺激が松果体に達する神経ネットワークがあります。光の量が多いと松果体からのメラトニン分泌が抑制され、逆に少ないと促進されます。そして夜中に分泌量は最大となります。
興味ある方は、「メラトニン 日内変動」をキーワードに検索されてください。
私はたまにベランダで上半身裸になって10分ほど日光浴をすることがあります。
セロトニンが増えればメラトニンも増える
メラトニンはセロトニンというホルモンが原料となっています。セロトニンは日中に分泌されます。夜に期待どおりにメラトニンが分泌されるためには、日中にしっかりとセロトニンが分泌されていなければなりません。
そのセロトニン分泌を促進するには、日光を浴びる・リズム運動をする、この二つです。セロトニンの原料はトリプトファンで、そのトリプトファンが脳幹の縫線核などにあるトリプトファン水酸化酵素などにより代謝され、セロトニンが生成されます。光の刺激が縫線核の神経活動を賦活します。
リズミカルな運動で大事なことは、「頑張りすぎないこと」です。というのも、運動を始めて5分後くらいからセロトニン濃度が高まり、20~30分でピークに達します。それ以上運動を続けてると、意味がないどころか疲労物質が溜まってデメリットが増える可能性があります。
一方で、セロトニンの分泌を抑制するのは、慢性ストレスです。ストレスが縫線核の神経活動を抑制します。ただし、一過性の覚醒・ストレス刺激に対しては影響されません。
日光下でのリズム運動で、睡眠障害も不安も解決!
さて、ここまで読んでいただければ、もう何をすれば良いのか想像できると思います。朝日を浴びながらノンストップ・ウォーキングを30分行うのが一番良いでしょう。川沿いの開けたウォーキングコースを歩けば、しっかりと日の光を浴びることができます。その他のリズム運動としては、ジョギング・サイクリング・ガムを噛む・踏み台昇降などが思いつきます。これらの運動でセロトニンをたくさん作り、ひいてはメラトニンも必要な時に分泌されるようになります。
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また、質問主は不安に襲われると述べていますが、上記の対応策はこの症状に対しても有効に働くでしょう。例えば「冬季うつ」といって、日照時間が短くなる冬の季節だけ、鬱(うつ)っぽくなる人がいます。セロトニンの減少により、神経伝達物質であるドーパミンやノルアドレナリンの作用を抑制できず、うつ病等の精神障害を発症することがあるのです。
その冬季うつ対策として、高照度光療法といって太陽光に近い強い光を浴びる方法があるそうです。朝日で光刺激を受け、ウォーキングでリズム刺激を受けることでセロトニンがしっかり生成分泌され、きっとその不安感情もなくなるのではないか…そのように思います。
おわりに
私の場合、肉体労働でひどく疲れたときに眠れない・・・ということがありました。いつもの就寝時間にもかかわらず、交感神経が優位になっていたからでしょう。また、若い頃に麻雀に没頭していた時期があり、そのときは昼夜逆転した生活を送っていました。これは就職してから自然と治りました。
私の場合はいずれも一時的なもので、さほど日数を要することなく自然と解消しました。投稿主の詳しい状況は分かりませんが、緊急を要する状況でなければ、まずはこの記事で提示した方法を実践し、それにもかかわらず改善しないようであれば、医師に診てもらうのが良いと思います。