自力で健康を目指す天邪鬼

自力で健康を目指す天邪鬼

健康な生体は秩序化されたもの。部分でなく全体をみるホリスティックな視点で健康情報をお届けします。

薄着で風邪を引かなくなる・・・脳幹が鍛えられるからです!

 最初に、あるQ&Aサイトにて、風邪についての気になるやりとりがあったのでご紹介します。

◆質問
風邪をひきにくい体になるには?
先月風邪をひいて、今もちょっとのどの具合がおかしいです。
風邪をひきにくい体になるために、みなさんがやっていることを教えてください。

◆回答
手を清潔に保つ習慣をつけます。
温湯を使い、石鹸で手を洗い、ハンドクリームを塗ります。
足元や、首元から冷えの進入を防ぎます。
対策方法としては、五本指の絹の靴下に重ね履きをし、首元は、マフラーやスカーフを常用します。
また、腰を冷やさない事も、大切で、腹巻やガードルを重ねる等は、基本ですが、腰の脊椎の部位に、貼るカイロ等を当てておくと、体の冷えを防ぎます。
水分を頻繁に取り、喉や鼻が乾いかないように、注意します。
身体を冷やさない。体内にウィルスを入れない、消化器系を大切にするという感じでしょうか。
寝具類をよく陽に干し、日光消毒し、ベットメイキングを毎日きちんと行い埃をはらい、エッセンシャルオイルをたらして中に匂いをよく染込ませておきます。 これは、寝具及び縫いぐるみ様のものなどを、雑菌の巣にしないようにするためにです。
薬茶を多飲し、特に合うと思われるのは、甜茶ルイボスティー等、香気のあるお茶及び紅茶、ハーブディー各種、特にエキセナ、ローズヒップ等です。

 これを見て感じたことは、質問に対する回答になっていない、ということです。風邪を引きにくい「体質」になる方法を教えてくれ、と問い合わせているのにもかかわらず、この回答のどこが体質を変えると言うのでしょうか?

 病原体を取り込んでも、それに負けない身体づくりをする手段を提示することが、正しい回答でしょう。このような過保護な方法では、いつまでたっても体は強くなりません。

薄着は脳幹を鍛えることになる

 自律神経は脳幹でコントロールされています。また、免疫系は自律神経でコントロールされているようです。脳幹は頭の中の最奥にある部位で、心拍とか呼吸・摂食・体温調節・性行動などの生命維持のための本能を司っています。

 概念的なお話になりますが、活動量が減り快適なライフスタイルを送ると、脳幹は衰えてしまいます。生きていくのに一生懸命に働く必要がなくなるからです。脳幹は、極端に言えば、生命の危機に陥ったときに最も強く働きます。

 夏場の冷房や冬場の暖房などがきいた部屋は快適ですね。もっぱらデスクワークで、家事も文明の利器に頼ってばかりですと、活動量が減るのは自明のことです。薄着のような不快感が、恒常性を維持しようとして脳幹が働き、鍛えられ、生命力を培うことになるのです。

 私は小学生時代、冬でもずっと半袖半ズボンで過ごしていました。それでも、頻繁に風邪をひくなんてことはありません。経済的余裕がなかったということではありません。先生に褒められたこともあり、目立ちたいなという意識が働いていたと思います。正直、やせ我慢していました。ちょっとした思い出です。

 但し、ある医師によれば、自律神経が未発達な子どもに過度な薄着をさせると風邪をひくので、体調や体感温度を確認しながら少しずつ着衣量を減らしていくのがよいと言っています。この方法が安全でしょうね。

温冷浴が強く自律神経の働きを高める

 温冷浴では、温浴と冷浴を交互に行います。温浴の温度は42℃くらい、冷浴の温度は15℃くらいなので、この大きな温度差が自律神経の振り子を大きく揺らします。

okinawanaturop.hateblo.jp

 寒暖の変化に対応できない人は、自律神経の振り子の振れ幅が小さい人です。そんな人は生命力が弱く免疫力も弱く、風邪をひきやすく症状が長引くでしょう。もし温冷浴が厳しければ、足だけ温冷浴でもやってみるのはいかがでしょうか。

 足浴用のバケツを2つ用意して、冷水と温水を入れて交互に足を入れ換えます。冷水には氷を、温水は差し湯などしてそれぞれ温度調節します。

 バケツは安いものだと1,000円以下で購入できるので、ぜひトライしてみてください。また、差し湯不要のタイプがあり3万円以上と値が張りますが、面倒が無く楽ちんです。

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ベタですが・・・しっかり睡眠をとろう!

 免疫細胞であるリンパ球は、交感神経の活動が弱まる夜間に、リンパ節から脱出して身体を巡回することが分かってきました。(興味ある方は「交感神経による免疫の日内変動」をキーワードにネット検索されてください) ということは、いつまでも交感神経が活動していると、俗に言う免疫力が落ちた状態になります。

 また、アメリカで行われた面白い実験があります。ライノウィルスという風邪ウィルスを鼻粘膜に付けて、2週間で何人が発症するかを睡眠の時間・質の観点から調べたところ、中途覚醒が睡眠時間の2%以下と安定して眠れた人たちは7人に1人しか発症しなかったが、中途覚醒が8%以上の「よく眠れない人たち」は2人に1人が発症。2%以下の人たちに比べて、5.2倍も発症する危険率が高かったことが分かったそうです。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2629403/

 日中に太陽の光を浴びて、適度に活動することで、しっかり睡眠をとることができるでしょう。

もし風邪をひいたら・・・喜びましょう!

 私の知人には、風邪をひいたらこれ幸いと、症状をあえて放置する人がいます。熱を上げようとしているのです。風邪をひいたら熱が高く出る方が、生きる力が身体に備わっている方です。逆にあまり熱が上がらなければ、生命力が弱っているかもしれません。
 治ったら・・・とても爽快感を感じます。 また将来の病気の予防にもつながると思います。病気になったらいざ知らず、普段から身体を甘やかしてばかりだと抵抗力が落ちてしまいますよ。

おわりに

 私はインフルエンザの予防注射を受けません。受ける必要性を感じないからです。風邪は薬では完治できません。免疫力が治します。風邪ウイルスは200種類以上もあるといわれており、一度感染して抗体ができても、また別の種類のウイルスに感染すると発病するため、ウイルスに負けない体づくりが大切です。

 外でたくさん遊ぶ子どもは体力があります。そして、たくさん遊び、体温が上がると、血液の流れが良くなり、免疫力が高まります。また、室内と屋外の気温差に適応する能力を高めることが自律神経の発達につながります。お子さんがいる方は、一緒に外で遊んであげるとお互い風邪をひきにくくなるでしょう。