自力で健康を目指す天邪鬼

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健康な生体は秩序化されたもの。部分でなく全体をみるホリスティックな視点で健康情報をお届けします。

自然療法的な貧血の対策

私、子供の頃から、若干、貧血の気(け)があります。
先日受けた血液検査では、貧血を示す数値ではなかったので、
この点については一応安堵しています。

私が考える自然療法的な貧血の対策として、次の二点を挙げておきます。
・食事の時に、良くかんで唾液を十分に出すこと。
・酸欠状態を意図的に作り出すような呼吸法を行うこと。

唾液と貧血

貧血にはいくつかの種類がありますが、
栄養不足によるもの、特にビタミンB12に着目して考えてみます。

 ポイント

◆貧血とは、ヘモグロビンが減少している状態。
 赤血球が少ないと、当然ヘモグロビンも少ないと言えます。
 
◆赤血球をつくるのに必要な栄養素・・・鉄分、タンパク質、葉酸ビタミンB12
 
◆腸内細菌は、葉酸ビタミンB12を作りだす。
 
◆腸内細菌は、腸内にあるタンパク質(毎日剥がれる腸皮、酵素タンパクなど)をもとに、リサイクルタンパク質を作り出す。また、空気中の窒素からもタンパク質を合成する。


腸内細菌が、造血に必要な栄養素の一部を作り出してくれます。鉄についても、腸内細菌が元素転換をして作り出しているかもしれません。貧血対策の一つは、「腸内環境を良好に保つこと」ということが分かります。

栄養医学研究所によると、経口摂取ではわずかに1%のビタミンB12しか吸収できないそうです。体内に必要な栄養素を取るというよりも、腸内細菌が必要な栄養素をとるという観点がより重要でしょう。

世界には、超少食で健康的に生きている人がいるようですが、腸内環境が非常に良好で
必要な栄養素は腸内細菌が作ってくれるので、外から取り入れる必要はない・・・ということなのでしょう。

もう一つの貧血の対策として、唾液がたくさん出るようしっかり噛むことが考えられます。唾液の成分がビタミンB12にくっつくことで、胃酸から守ってくれて腸まで届くからです。

還元すれば、食事でビタミンB12を摂っても、良く噛まなければ体内に吸収されないので、意味が無いということです!

ビタミンB12のサプリがあるかどうか存じませんが、サプリは唾液を介すことなく飲み込むだけなので、役に立たないように思います。

口を通り過ぎたら、あとは体の働きにお任せとなるので、我々が意識的にできることはそこまでです。

ベジタリアンの人は、ビタミンB12を摂る機会が少ないため、貧血になりやすい・・・と言われています。私は過去に食事療法で菜食のみにしていた時期があり、ニュートリショナルイーストという粉末を料理に使ってビタミンB12を補給していました。

それはそれで良いのですが、しっかり噛むような食事になっている必要があります。当時の私は、残念ながらそのような認識が欠けていました。

もしかしたら、ベジタリアンの食事内容は、しっかり噛むことが少ないということが
貧血の要因になっているかもしれません。

食事に時間をかければ、自然と噛む回数が増えるかもしれませんね。

追伸)
ビタミンB12のサプリで舌下吸収タイプがあると知人が教えてくれました。舌下吸収であれば、消化器官の働きとかは関係ないですね。

呼吸法と貧血

腎臓は様々なホルモンを分泌しています。
そのひとつに、赤血球をつくるはたらきを促進するエリスロポエチンというホルモンがあります。

腎臓のはらたきが低下すると、腎臓からのエリスロポエチンの分泌が減り、赤血球をつくる能力が低下することで貧血になります。

長距離マラソン選手が高地トレーニングするのは、エリスロポエチン産生を促進させることによって、赤血球数を上げるという目的があるのです。

酸素が少ない環境にいることで、造血を促進する・・・
これを転じて考えてみれば
高地にいなくても酸素が少ない状態を作り出すには呼吸を止める!

しかも息を全て吐き出してカラッポの状態でしばらく静止する。
慣れたらその時間を徐々に長くして20秒くらいまで。
苦しくなったら吸い込みます。これを数回繰り返す。
ヨガでは、レーチャカ・クンバカと言うそうです。

また、短息呼吸法というものがあります。
短息呼吸法は、意図的に酸欠状態を作ることで快楽ホルモンを出す、あるいは脳幹を強化するのが目的なのですが、上述の通り、造血にも役立ちそうです。

この呼吸法は、「ハーッ、ハーッ、ハーッ・・・」と勢いよく息を吐き出すことを連続100回以上行います。

こうすることで、呼吸中枢が存在する脳幹に刺激を与えます。
これが結構きつい。
300回を目標にしていますが、まだ180回くらいしかできません。
それでもかなり頭がクラクラします。
しかし終わったあとは頭がジーンときてなんとなく心地よくなります。

身体を甘やかしすぎず、厳しい環境におくことで対応できるように導く。
「使わざるは退化す」 という原理を忘れないように!