自力で健康を目指す天邪鬼

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健康な生体は秩序化されたもの。部分でなく全体をみるホリスティックな視点で健康情報をお届けします。

マラソンでえづく(吐き気をもよおす)のは何故?・・・原因と対策

冬の季節のスポーツといえば、スキー・スノボー・スケートなどありますが、マラソンもその中の一つですね。

ラソンのテレビ中継などを見ていると、走っている最中にえづいて嘔吐している選手を見ることがあります。

テレビ中継されるほどなので重要な大会なのでしょう、そんな状況の中でも走り続けていますが、その精神力にはびっくりしちゃいます。

一般人にはとても無理でしょうね。

それでは、マラソンやジョギングをすることで、何故えづく(吐き気をもよおす)ことがあるのでしょうか?

そして、どのように対策すれば良いのでしょうか?

走ると胃腸の血液が減り、胃腸が揺さぶられる

胃腸は、食べたり飲んだりしている時はもちろんですが、空腹の時でもゆっくり動いています。

体の運動は、この胃腸の運動に様々な影響を及ぼします。

急に激しい運動をしたり、食後1時間以内に運動すると、腹痛や吐き気をもよおすことがあります。

この原因は2つ考えられます。

筋肉と肺の酸素の需要が高まって血液の流量が増えるため、胃腸への血液が不足して、胃腸の機能が急激に弱まる。

上下運動によって、胃が上下左右に揺さぶられて動くことで、局所的なけん引や血液不足が生じることがある。

これらは、特に運動前に食べたものが胃腸に残っていると、より顕著になります。

長距離走ハンガーノック(燃料切れ)を引き起こす

ハンガーノックとは長時間の激しい運動により、極度の低血糖状態になり、身体が動かなくなることを言います。

私は、登山で経験したことがありますが、全然足が上がらなくなりました。

体を動かすためのエネルギーを使い切ってしまい、ガス欠状態になってしまうようなものです。

ひどい空腹感が出てきたら、ハンガーノックが始まったと考えましょう。

ハンガーノックになると、身体が動かなくなること以外にも、吐き気・めまい・体に力が入らない・集中力が欠如するなどが出て、ひどくなると意識不明になるそうです。

対策(運動前後、走り方、食事面)

対策としては、以下が挙げられます。

◆ 運動前には準備運動を十分にしておき、特に腹部の前後、左右、回転などの動作に時間をかける。(けん引対策)

◆ ポーチを使うときは、物をたくさん入れすぎないこと。胃のあたりを強く締め付けると、吐き気を誘引することがある。

◆ ブレーキをかけるような走り方をしない。胃腸が刺激を受けるため。

◆ 走る前に、バナナやエネルギージェルなどで糖質補給する。

◆ 走っているときは、適宜、水分と塩分を補給すること。脱水や体温上昇が腹痛や吐き気をより悪化させるため。

ただし、一気飲みするとその刺激で吐き気を誘発することがあるので、少しずつ飲むこと。

また、塩分をとらないと低ナトリウム血症となり、吐き気をもよおすことがある。

◆ 走行中は適宜エネルギージェルなどで糖質補給する。(例えば20km走ったら補給するなど)

◆ 走っているときに吐き気が始まったときは、スピードを落とすか、歩いて深呼吸し、胃腸に十分な酸素/血液が行き渡るのを待つ。

食事面では、以下の対策をする。

◆ 食事は、遅くとも走る2時間前までに済ませる。

◆ 脂っこい食事は胃にとどまる時間が長くなるので避ける。

◆ 食物繊維の多い食事は発酵して腸内にガスが増えるので避ける。炭酸飲料も同様。

◆ 牛乳は避ける(日本人の成人の多くは消化能力が弱い)。

◆ コーヒーや緑茶などのカフェインは利尿作用で脱水を引き起こすので、当日は飲まない。(カフェインの持続時間は長い)

おわりに

ラソンで長距離を走破すると、達成感に酔いしれるでしょう。

しっかり対策して、走行中に体調不良を起こすことなくで完走できるといいですね。